東京摩天楼

子育て世帯の大規模マンション探訪記

任意売却物件とは?購入時の注意点や疑問を解説

中古物件の売買サイトで自宅用、投資用問わず物件を検索していると、備考欄に「任意売却の為、売主の瑕疵不担免責、債権者の抹消同意を要する」といった注釈を見かけた事がある人もいると思います。

あるいは物件を探している人の中には、「任意売却物件は安く買うことができる」といった話を聞いたことがある人も多いんじゃないでしょうか?

確実に安く買えるというわけではないですが、確かに安く買える可能性は高い反面、デメリットも存在します。

今回は任意売却物件はどんなものなのか?購入する際の注意点や、よくある疑問について調べてみました。

任意売却物件とは?

任意売却物件とは債務者(お金を借りている人)が、借金や税金が払えない状況となった際に、抵当権が行使され売りに出される物件の事です。

簡単に言えば「借金の形として売られる物件」の事で、「ローン破綻したため売られる物件」とも言いかえられるでしょう。

ただし、任意売却の「任意」とは、売却はあくまで債務者当人の意思に基づく事を指していて、強制的に売りにだされているわけではありません。

任意売却物件は自分の意思に基づき売りにだされ、売却した分のお金は債務の返済に充てられます。

しかし、もちろん自由に売り出せるわけではなく、売却に際しては債権者(お金を貸している人)の合意が必要となります。

任意売却物件は普通の中古住宅と同じように売りにだされるため、相場に近い価格で売れる事もあります。

しかし、買う側にとっては色々とデメリットもあるため、相場より安くなってしまうのが一般的です。

任意却物件を購入する際の注意点やデメリット

それでは実際に任意売却物件を買う側から見た際の注意点やデメリットを見ていきましょう。

普通の中古物件売買とはかなり違う点があります。

もし人売却物件を買いたいとあなたが思っているなら、不要なトラブルを避けるためにも、どのような注意点があるかしっかり把握しておきましょう。

瑕疵担保責任が免責になる

瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)とは、売り出した物件に重大な欠陥(瑕疵)があった場合に、売り主はその責任を負う必要がるという事です。

任意売却物件では、売り主はこの瑕疵担保責任を負う必要がなくなります(免責されます)。

例えば物件の引き渡し後に、実はシロアリが湧いていた!とか、雨漏りがある!と気づいた所で、売り主に賠償を求めたり、契約の破棄をすることはできません。

免責される理由は簡単で、仮に瑕疵があったとしても、売り主が経済的に負担するだけの能力がないためです。

もちろん責任がないからといって、隠しておくというのはマナー違反とも言えますが、あくまで何か合っても自己責任となります。

買い付けから決済までに時間がかかる

任意売却物件の売買では、売り主本人の合意を取るのはもちろんの事、債権者の合意も必要とりなります。

「◯◯円でなら買います」と指値で買い付けを出したとして、売り主が納得しても、債権者がNO!と言えば売買が成立しません。

もちろん債権者はなるべく貸したお金を回収したいわけなので、あまりに安ければすぐにOKはしてくれないでしょう。

さらに厄介なことに、債権者は1人とは限りません

当然、複数の債権者がいる場合は全員の合意が必要となるので、どうしても購入出来るまでに時間がかかってしまう場合があります。

滞納がある場合には代わりに支払う必要がある

分譲マンションは戸建てと違い、管理費修繕積立金といった固定費が毎月かかります。

任意売却で売られている物件は、とうぜんながらお金に困って売り出されているため、これらの固定費を支払わず滞納している場合があります。

もし滞納がある場合には、滞納分の精算も買い主が行う必要があります。

管理費、修繕積立金は高くても合わせて数万円ほどが相場ですが、滞納期間が長ければそれなりの金額になりますし、場合によっては駐車場代を払っていないというケースも考えられます。

滞納費の精算は本来の物件価値とは全く関係のない支出なので、払った分は丸々損とも言える支出になってしまいます。

残置物が残っている場合がある

残置物とは書いて文字の通り、住んでいた人が退去する際に置いていった私物の事です。

粗大ごみの処分にはお金がかかるので、処分するお金すら惜しい場合は、そのまま物を残していく場合もあります。

物によっては逆に残っている方がありがたい物もあるかもしれませんね。

売買代金は直接売り主に渡さない

任意売却物件の売買の際は、売り主に直接お金を渡すと持ち逃げされる可能性があるため注意が必要です。

特に通常は決済前に手渡される手付金に関しても、仲介業者に一旦預けておき預り証を受け取ります。

さらに決済の際も売り主に渡すことはなく、債権者に直接払われるのが一般的です。

差し押さえや競売の取り消しの確認が必要

任意売却物件は債権者の差し押さえが行われ、競売の開始が決定された後に、債権者の合意を得て行われる場合がほとんどです。

そのため、決済時に差し押さえの解除や抵当権の抹消といった手続が必要となります。

通常は決済時に物件の引き渡しとともに権利書が渡され、必要な諸手続きは司法書士が行ってくれるので、そんなに心配はないです。

とはいえ通常の取引よりも権利関係が複雑にはなっているので、漏ればないようにしっかりチェックは行うべきでしょう。

競売に出すならわざわざ任意売却する必要なんてないんじゃ?と思うかもしれませんが、競売に比べると任意売却の方が高く売れる可能性が高いというメリットがあります。

そのため、売る側や債権者にとっては、任意売却で売れるなら売れるに越した事はないと思うのが普通です。

任意売却物件を買いたい時の探し方

売りに出ている任意売却物件を探す場合は、インターネットで普通に探す事ができます。

不動産投資を重ねていると、人づての紹介で売り物件を教えて貰える事もあるようです。

中古不動産の中古不動産仲介サービスのサイトで探す

任意売却物件は一般の中古物件を取り扱っているサイトでも探す事ができます。

例として「LIFULL HOME'S」で探してみましょう。

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中古物件の検索ページで「キーワードで絞り込む」の条件に「任意売却」を入力します。これだけです。

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検索結果から実際に物件の詳細を見ると、こんな感じで備考欄に任意売却物件である旨が記載されています。

同様に大手の物件検索サイトではキーワードによる検索で、任意売却物件を探す事ができます。

任意売却物件を専門に扱う仲介サービスのサイトで探す

任意売却物件を専門的に取り扱っているサイトもあります。

具体的にあげると下記のようなサービスがありますが、案外物件数は少ないです。

人からの紹介

特に不動産投資をしていて、色々な所に付き合いができると直接紹介を受けるケースもあります。

  • (自分が)融資を受けている銀行から紹介される
  • 仲介をしてくれた不動産会社から紹介される
  • 弁護士から紹介される

特に銀行は債権者となってるケースがある事を考えれば、任意売却物件情報もすぐに入ってくるのでしょう。

銀行としても買ってもらうなら顔見知りの方が安心でしょうし、直接取り引きになれば無駄な手数料も必要ないので、紹介しようと思うのも納得の行く所です。

任意売却物件の良くある疑問

ここからは任意売却物件に関して、良くある質問を整理していきたいと思います。

任意売却物件は本当に相場より安いのか?

一概に絶対に安い!という事はできませんが、多くの場合は安いです。

理由は簡単で、下記のような事情があるからです。

  • 普通の売買より買う側のリスクが高いため、安くせざるを得ない
  • 決まった期限内に売れない場合、競売にだされる

当然、買う側もこれらの事情は承知しているので、相場通りの値段ならいらないと思うわけです。

値引き交渉は可能なのか?

可能です。

ただし、先程も書いた通り売買の成立には債権者の合意が必要となります。

そのため、借金の残額をなるべく下回らない形で売りたいと思うのが普通でしょう。

とはいえ、期限内に売れず競売になれば、さらに安い値段でしか売れない可能性もあるので、交渉余地は十分あるでしょう。

住宅ローンは利用できるのか?

利用できます。

一部の制約があることを除けば、普通の不動産売買と変わりはないので、住宅ローンを利用することができます。

ただし、例えばフラット35など、一部の住宅ローンでは禁止されている場合もあるので、各サービス利用できるかチェックを行う必要はあります。

内見や見学は出来るのか?

可能です。

任意売却物件であっても、実際に売りに出ている物件の中を見ることは可能です。

普通といえば普通ですが、競売物件の場合は見れないので、この点に関しては競売との大きな差の1つと言えます。

引き渡しまでにかかる期間

通常は取引を開始してから2ヶ月ほどと言われています。

しかし、債権者の同意が取れずに伸びるケースや、いざ引き渡し!となったはずが、売り主が出ていかないといったトラブルも実際にあるそうです。

任意売却物件を購入する際は通常の取引よりは少し注意深く、実際に引き渡しが完了するまで気を抜かないのが大事といえるでしょう。